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●いわき絵のぼりの特色は、「手描き顔料染め」「浮世絵に影
響された色彩」です。「手描き顔料染め」とは、「顔料」という粉
状の絵具に大豆をしぼった「豆汁」(ごじる)を混ぜ絵の具として
使うやり方です。
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| 粉状の絵具「顔料」
に大豆の汁を溶剤と
して入れる
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| ●顔料染めの武者のぼりは絵画的な仕上がり、それに対し染
料染めの武者のぼりは輪郭線を染め残すため、デザイン化さ
れた仕上がりになります。顔料は「発色が鮮やか」「色あせし
にくい」「雨が苦手」といった特性があります。対して染料は
「雨に強い」「色あせしやすい」といった特性があり、それぞれ
一長一短です。
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「顔料染め」と「染料染め」の経年による違い
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・顔料染め〜明治時代作
(いわき絵のぼり)
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・染料染め〜明治時代作
(染料染め絵のぼり)
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●発色は鮮やかなままで、強風等
によるひび割れ状の色落ちが独
特の迫力を生んでいます。墨の強
弱ある輪郭線で絵画的仕上がり
(いわき絵のぼり)。
⇒「制作方法」へ
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| ●染料が退色し、枯れた風合いが
出ています。輪郭線を白く染め残
す「筒描き」の手法は、デザイン的
な仕上がり(筒描き染め絵のぼり)。
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●いわき絵のぼりの画風は、元来狩野派系統のものが多く、浮世絵の全盛期には浮
世絵の要素を取り入れ変化したそうです。また明治中期には本格的な画家の指導が
行われたといいます。その画家を、大和絵の画家松原佐久(まつばらすけひさ)とする説
と、地元平藩の御用絵師阿部松寿(あべしょうじゅ)とする説があり、どちらが正しいのか
は不明です。

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●近年は浮世絵を基にした画風で、職人の個性を出しています。私の曽祖父辰治は、
浮世絵的であり狩野派的でもありました。祖母しずえは浮世絵の色彩による民画、とい
う趣がありました。私の画風は曽祖父寄りです。いずれにせよ古式な日本画の筆法を
強調省略し、晴天下で見栄えがするように描くわけで、ここが難しい点でもあります。
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